平凡だということ

誰かの何かになるということ

上京生活①

今から約5年ほど前、私は大学を卒業した。

新卒で入社した会社は東京で、地元を離れることになった。

 

その時どうして東京の会社に入社すると決めたのか覚えてはいないが、

最寄駅が存在しないほどの田舎から急に東京に行くのだから、正直気は進まなかったことを覚えている。

 

新幹線に乗ったことすらなかった私が、なんとか練馬の家にたどり着いたのはほぼ奇跡だった。東京にもモノレールってあるんだとか考えながら、揺られていた。

後に発覚したがそのモノレールは完全に乗る必要のないものだった。

 

西武池袋線の練馬の一駅隣、中村橋という場所が私の新しい拠点だった。

小さな商店街やコンビニがポツンとある、閑静な住宅街。

とりあえずやることも友達もいない。ライフラインを確保するため家の周辺を行ったり来たりしてマップをインプットして、初日は終えた。

 

朝から晩まで社訓を読んだり、ウケるまで帰れないエピソードトーク大会をさせられたり、

その時点で察したがブラック企業というやつだった。世の中にはもっと辛い会社もあるだろうし、選択は本当に慎重にすべきだと学生の方々には忠告しておきたい。

 

慣れない東京に加えてとんでもない会社に入ったなということで、地元へ帰りたい気持ちは日増しに強くなっていった。しかし、そんな中素晴らしい出会いもたくさんあった。

 

研修期間、今でいう配属ガチャの前に、それぞれの部署を知る体験入部会があった。

そこで私は一人の男性に出会った。

 

 

本日はここまで、それでは。